今年から始まった京都・福知山産の繭でのものづくり。
(詳細はコチラもご覧下さい。 ⇒「塩野村の農場便り」)
6月19日に今年初の春繭集荷がすみ、
生繭の状態のまま(さなぎから蛾が出るまでの短期間の作業は大変なので、
普通は一度乾燥させて倉庫で保存するが生の状態のままのほうが良い糸がひける)、
長野県の宮坂製糸さんで座繰り製糸(ざぐりせいし。手作業によって繭から生糸を引く)
をしていただき、さらに一部を滋賀県の近江町で真綿にしていただきました。
これがその真綿。
6個の繭で1枚の真綿にして、4枚重ねています。
(=24個分の繭・約8g、26㎝角)
数時間煮た繭を、広げて木枠に重ねてつくるのですが、
縁を薄く一面を均等にするにはとても手間と技術がいります。
これを使いたい形に伸ばしたりカットしたり・・・。
縁を少しずつ延ばし、優しく全体を引っ張るといくらでも伸びていくのが真綿の特徴。
糸状にしたものを使うのには、織物をする方以外、使用用途が限られてしまいますが、
綿状であればアイデア次第!
例えば・・・
*真綿布団、薄掛け布団をつくる
*首や背中など素肌に直接巻いて、風邪予防
*お着物など大切な衣類の汚れを取る
*コットンのような大きさにカットして化粧水をつけてお顔にパック!
*大切な器や道具を包んでおく
などなど・・・
もちろん絹100%の特徴そのまま。
軽くて柔らか、綿ボコリも出ませんのでアレルゲンも少なく、
湿度・温度の調節が抜群です!
コットンの綿とは全く違うものですから
是非オリジナルの使い方を考えてみてください。
こうして蚕⇒繭⇒絹糸or真綿⇒織物、他・・・
それぞれの可能性を広めていくことで、日本に養蚕業を残していける
お手伝いが少しでもできたらと思います。
皆さん、まずは絹の真綿に触れてみてください!
触っているだけで幸せな気分になりますよ。
*この福知山産生繭からとった真綿もお分けさせていただきます。
¥1,050/袋(上記同様、4枚重ね)です。
ご希望の方は、京都本店へ、
またはメールにてお問い合わせください。
*このほか、宮坂さんで製糸していただいた糸を使っての織物づくりについては、
今後もレポートが続きます。
8月19日発売の「きものサロン」誌にても、壇ふみさんによる蚕種(卵)への取材が掲載され、
次号で宮坂製糸、そのまた次号で塩野屋の織物と続きます。
こちらもおたのしみに!