「絹と健康」をテーマに創られた「浄肌衣」シリーズは、1990年の発売以来多くの方々に、ご愛用いただき、数々のお便りをいただいております。
そんな浄肌衣の素材へのこだわりを、是非知ってください。
1.「国産春まゆ」
蚕は家の中で人工飼育される家蚕(かさん)と、野生で育つ野蚕(やさん)の2種類があります。
家蚕(かさん)は現在ではほぼ1年中飼育できるようになりましたが、昆虫である蚕にとって晩春にまゆをつくる方が自然の摂理にかなっています。
春に芽吹いたばかりの桑の葉を食べて育った家蚕がつくるまゆは春まゆと呼ばれ美しくて品質の高い絹糸がとれます。そんな国産の春まゆを塩野屋では選んで使っているのです。
2.「長繊維(ちょうせんい)」
一粒のまゆからは約1200~1500mの1本の糸がとれます。
そのはじめとおわりの弱い部分を除いた真ん中の強い部分(約1000m)を何本か束ねて製糸した糸が原糸と呼ばれる長繊維(フィラメント糸)です。織道楽 塩野屋の製品は長繊維だけを使っています。それらの長繊維をたくさん束ねて撚り上げることでより強い糸になります。
たとえば浄肌衣のボディタオルの1本の糸には、まゆが縦糸で約20個、横糸で約40個、使われています。(一般的なニットの絹製品は、製糸工程でできるまゆ毛羽やくずまゆなどを原料にした短繊維を化繊芯に巻き付けて紡いだ絹紡糸で作られています。そのため洗うと絹糸だけ抜け落ちるなど品質はあまり良くありません。)
3.「強撚糸(きょうねんし)」
浄肌衣シリーズは、横糸に2500回の強い撚り(1mあたり)を入れた強撚糸を織込んでいます。
そのため、水に濡れると横糸の撚りが戻り、生地に独特のシボが生まれます。西陣でも伝統の技法を使っているのです。何度か洗っているうちに縦糸と横糸のバランスがとれ、縮まなくなり、徐々に柔らかい風合いになっていきます。この感覚が浄肌衣の特徴のひとつです。
以上のようなこだわり素材を、製糸から撚糸、製織、縫製にいたる延べ2ヶ月間、50工程をノンケミカル(非化学的処理)と職人達の手作業にこだわって、商品は創られていくのです。
そんな実際の製造工程も見学することができます。
本物の職人技を間近に見ることができるのです。
⇒「柳条縮緬工程ツアー」
貴重な体験と共に、塩野屋の思いに共感いただければ幸いです。