最近「日本の絹」について、色々お話を伺える機会も多く、
ずっと気になっていた「あゝ野麦峠」の映画観てみようと、
レンタルビデオ屋へ行ってみました。
しかし・・・
いまはどこに行っても出ていないようで、
それならと、原作本を買いました。
「~ある製糸工女哀史~ あゝ野麦峠」
山本茂美・著 角川文庫 ¥525
「続 あゝ野麦峠」 (→廃刊の為、古本)
山本茂美・著 角川文庫 ¥380
原作本は、映画のようにストーリー仕立てでなく、
ドキュメンタリーレポートです。
でも、風景や心情がとてもよく伝わってきました。
はじめのうちは、よく言われている〝女工哀史〟について、
想像以上のすごさ・・・となんともいえない気持ちに。
それでも、最後には、なぜそこまでになっていったかという
工女たちの故郷農村生活の貧しさ、
岡谷千本(煙突の数)といわれた工場の立場、
開国におかれた国の情勢、
海外での生糸相場、などなど、複雑な背景が読み取れました。
改めて、「日本の絹」が単に日本人の衣生活だけでなく、
どれだけ日本という国をささえていたのか、考えさせられました。
これほどまでにして、皆が守ってきた「日本の絹」。
せめてもう少し知ることから始めて、身近に使って、大切にしないと
本当に寂しい国になってしまいそうですね。
「あゝ野麦峠」、オススメです。
*おまけ*
こんな本もあります。
「蚕種~近代化を支えた技術の発展~」
発行:群馬県立日本絹の里
「製糸~近代化の礎~」
発行:群馬県立日本絹の里
「絹を生むカイコ」
堀内彬明・著 農文協 ¥2100
「わかりやすい絹の科学」
間和夫・監修 文化出版局 ¥1456
「おらが村の 養蚕のむかし」
林愛也・著 ティーディーアイ ¥1470
「きもの浪漫伝説」
松岡未紗・著 PR現代 ¥2100
また、来年には日本、イタリア、カナダの合作でこんな映画も、公開になるようです。
「絹/SILK」
この原作本は「絹」。
アレッサンドロ・バリッコ・著 鈴木昭裕・訳
白水社 ¥1680
*原作本は、イタリアの大ベストセラー小説。
歴史的現実と想像のミックスにより書かれていますので、
養蚕や日本については???も(笑)。