織の道を楽しもう

読んでみました! 「あゝ野麦峠」。 2007年03月12日 14:50
[ 塩野屋絹だより]

最近「日本の絹」について、色々お話を伺える機会も多く、
ずっと気になっていた「あゝ野麦峠」の映画観てみようと、
レンタルビデオ屋へ行ってみました。
しかし・・・
いまはどこに行っても出ていないようで、
それならと、原作本を買いました。

野麦峠本_300.jpg

   「~ある製糸工女哀史~ あゝ野麦峠」
   山本茂美・著  角川文庫 ¥525

   「続 あゝ野麦峠」 (→廃刊の為、古本)
   山本茂美・著  角川文庫 ¥380


原作本は、映画のようにストーリー仕立てでなく、
ドキュメンタリーレポートです。
でも、風景や心情がとてもよく伝わってきました。

はじめのうちは、よく言われている〝女工哀史〟について、
想像以上のすごさ・・・となんともいえない気持ちに。
それでも、最後には、なぜそこまでになっていったかという
工女たちの故郷農村生活の貧しさ、
岡谷千本(煙突の数)といわれた工場の立場、
開国におかれた国の情勢、
海外での生糸相場、などなど、複雑な背景が読み取れました。

改めて、「日本の絹」が単に日本人の衣生活だけでなく、
どれだけ日本という国をささえていたのか、考えさせられました。

これほどまでにして、皆が守ってきた「日本の絹」。
せめてもう少し知ることから始めて、身近に使って、大切にしないと
本当に寂しい国になってしまいそうですね。
「あゝ野麦峠」、オススメです。

*おまけ*
こんな本もあります。

絹の里本.jpg

   「蚕種~近代化を支えた技術の発展~」
   発行:群馬県立日本絹の里 

   「製糸~近代化の礎~」
   発行:群馬県立日本絹の里 


絹本.jpg

   「絹を生むカイコ」
   堀内彬明・著 農文協 ¥2100

   「わかりやすい絹の科学」
   間和夫・監修 文化出版局 ¥1456


養蚕本.jpg

   「おらが村の 養蚕のむかし」 
   林愛也・著 ティーディーアイ ¥1470

   「きもの浪漫伝説」
   松岡未紗・著 PR現代 ¥2100


また、来年には日本、イタリア、カナダの合作でこんな映画も、公開になるようです。
「絹/SILK」
この原作本は「絹」。
SILK本_300.jpg

アレッサンドロ・バリッコ・著 鈴木昭裕・訳
白水社 ¥1680
*原作本は、イタリアの大ベストセラー小説。
 歴史的現実と想像のミックスにより書かれていますので、
 養蚕や日本については???も(笑)。
 

 
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