3月7日 新宿・文化女子大会場にて、(財)大日本蚕糸会主催の
シルクシンポジウム「21世紀の日本のシルク文化を考える」が
開催されました。
そのコメンテーターとして、塩野屋代表・服部芳和も参加させていただきました。
コメンテーターのみなさま/左から
吉国隆 氏 (財)日本兼業協会会長
安藤俊幸 氏 全国農業共同連合会
宮坂照彦 氏 宮坂製糸所社長
服部芳和 氏 (有)織道楽 塩野屋代表
河田信介 氏 河芳織物(有)社長
笹口晴美 氏 (有)ミラノリブ代表
富田篤 氏 (株)富田染工芸社長
泉二弘明 氏 (株)銀座もとじ社長
富沢輝実子 氏 婦人画報社美しいキモノ副編集長
司会の草野洋一氏(財)大日本蚕糸会
言うまでもなく、国産の絹(蚕、繭、糸、生地、製品)の自給率はますます縮小。
特に、繭や生糸に関しては、風前の灯です。
もともと日本は絹と麻の国ではありましたが、
安政年の横浜開港から昭和にかけての外貨獲得のため、
輸出製品の第1位(最盛期、輸出製品の約7割)にまでなっていました。
そのため、日本の畑地の1/4までが桑畑だったそうです。
ということは、原材料に関わった農家さんから、製糸工場、染織関係者、
販売業、消費者までどれほどの人の生活に関わっていたことでしょう。
それが、現在は、補助金制度があっても上向くどころか、
ますますの低迷・・・やるほどに赤字というのですから・・・。
一口に”シルク文化”といっても、切り口は多様にありますが、
今回は、初めての試みとしてとくに原料文化についてスポットがあてられました。
そして、今後大切になるであろうキーワード
”トーレーサビリティ(商品の原材料、製造、販売、消費者までたどっていけること)”
についても、多く語られました。
会場は、当初予定定員80名をはるかに上回り、
160名以上が集まってくださったとのこと。
お仕事で関係していらっしゃる方から、一般消費者の方まで。
塩野屋関係でも、たくさんいらしてくださいました。
でもこうして、原材料提供者から消費者までが一堂に会するというのは、
なかなか出来そうで出来ないこと。
会場からの発言も時間切れになるほど、熱気ある会となりました。
皆様、ほんとうにありがとうございました。