2006年08月24日
レポート/日本の絹展~2~高尾野草染くみ紐
[塩野屋絹だより]
引き続き、絹展レポートです。
繭には捨てるところは無い!と書きましたが、
こちらもすごいですよ~。
蚕沙=さんしゃと読みますがこれは”蚕の糞”です。(笑)
この、蚕の脇にコロコロしているのが蚕沙。

匂いも無く、乾いてコロコロ。
黒く見えますが、桑の葉の塊のようなもの、濃緑ですね。
まさに葉緑素の塊のようなもの!?
これは昔から漢方薬としても使われていました。
これを、染料とされているのが「工房、野の人」の峯忠仁さんです。
高尾の野山の中でご自分で染めた糸でくみ紐をつくられております。
今回は、こんな珍しい平篭台で、実演をされていました。

そして、これが”蚕沙”で染められた糸(内側の薄い色)。

きれいな色でした~!
ちなみに、こちらの紐の柿色の様な色は、

桜についた毛虫の糞で染められたとか・・・!
さらにびっくりしたのが、それぞれに匂いを嗅いで見ると・・・
蚕沙は青っぽい葉の匂い、そして毛虫の方は・・・
やはり桜の香りが~!!!恐れ入りました(笑)。
峰さんは多摩シルク糸を使い、
帯締めや根付他、様々なものづくりをされています。


話は蚕沙に戻りますが・・・
塩野屋でも蚕沙をつかってあれこれ研究中。
化粧品としても 有望のようです。
お楽しみに!
投稿者 orihanzo : 16:43
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レポート/日本の絹展~1~多摩シルクライフ21
[塩野屋絹だより]
今年もお蔭様で、日本橋高島屋「日本の絹展」、
無事終了いたしました。
暑い中お出かけくださった皆様、ありがとうございました。
まだまだ暑かったので、風羽や浄肌衣、
他は裂の切売りをお求めの方が多かったようです。
ありがとうございました!

この展示会は残り少なくなった国産絹を使った製品を一同に紹介するイベントですが、
今回も様々な出会いがありました。
その中で、東京の八王子で養蚕業を伝え残している
「多摩シルクライフ21研究会」のみなさまが、
展示&実演にいらしておりました。
養蚕業のパネル展示のほか、ちょうど糸を繭を作り始めたお蚕さんを連れてきてくれました
このお蚕さんは皇室でも飼われていることで有名な品種”小石丸"。
日本古来の品種で、小さな蚕さんなので、繭もひょうたん型で小さくかわいい!

そして、糸繰り、角真綿作り、紡ぎ糸作りの各実演も有りました。
ということで・・・
私も角真綿作りを体験させていただきました!
まずは、予め煮繭(しゃけん)された繭

を水に入れて手のひらの上でトントンとふやかして、くらげの様な状態に。
(この作業がナントモ気持ちよい~)

蛹に近いところに指で口を開け、木枠サイズまで引き伸ばします。

木枠の上から引っ掛けて

なるべく縁が厚くならないように気をつけて下へ引き伸ばします。

ころりと出てきた蛹や、殻カスを取り除きます。

これを3枚重ねて出来上がり!

表面が均一の厚さになるのが理想ですが、ナカナカ・・・(笑)。
のこった蛹は鯉のエサになったのかな?

繭には捨てるところはありません~。
*多摩シルクさんでも真綿の販売もされています。

投稿者 orihanzo : 15:47
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2006年08月10日
商品情報/京都産繭の角真綿
[塩野屋絹だより]
今年から始まった京都・福知山産の繭でのものづくり。
(詳細はコチラもご覧下さい。 ⇒「塩野村の農場便り」)
6月19日に今年初の春繭集荷がすみ、
生繭の状態のまま(さなぎから蛾が出るまでの短期間の作業は大変なので、
普通は一度乾燥させて倉庫で保存するが生の状態のままのほうが良い糸がひける)、
長野県の宮坂製糸さんで座繰り製糸(ざぐりせいし。手作業によって繭から生糸を引く)
をしていただき、さらに一部を滋賀県の近江町で真綿にしていただきました。
これがその真綿。

6個の繭で1枚の真綿にして、4枚重ねています。
(=24個分の繭・約8g、26㎝角)

数時間煮た繭を、広げて木枠に重ねてつくるのですが、
縁を薄く一面を均等にするにはとても手間と技術がいります。
これを使いたい形に伸ばしたりカットしたり・・・。
縁を少しずつ延ばし、優しく全体を引っ張るといくらでも伸びていくのが真綿の特徴。



糸状にしたものを使うのには、織物をする方以外、使用用途が限られてしまいますが、
綿状であればアイデア次第!
例えば・・・
*真綿布団、薄掛け布団をつくる
*首や背中など素肌に直接巻いて、風邪予防
*お着物など大切な衣類の汚れを取る
*コットンのような大きさにカットして化粧水をつけてお顔にパック!
*大切な器や道具を包んでおく
などなど・・・
もちろん絹100%の特徴そのまま。
軽くて柔らか、綿ボコリも出ませんのでアレルゲンも少なく、
湿度・温度の調節が抜群です!
コットンの綿とは全く違うものですから
是非オリジナルの使い方を考えてみてください。
こうして蚕⇒繭⇒絹糸or真綿⇒織物、他・・・
それぞれの可能性を広めていくことで、日本に養蚕業を残していける
お手伝いが少しでもできたらと思います。
皆さん、まずは絹の真綿に触れてみてください!
触っているだけで幸せな気分になりますよ。
*この福知山産生繭からとった真綿もお分けさせていただきます。
¥1,050/袋(上記同様、4枚重ね)です。
ご希望の方は、京都本店へ、
またはメールにてお問い合わせください。
*このほか、宮坂さんで製糸していただいた糸を使っての織物づくりについては、
今後もレポートが続きます。
8月19日発売の「きものサロン」誌にても、壇ふみさんによる蚕種(卵)への取材が掲載され、
次号で宮坂製糸、そのまた次号で塩野屋の織物と続きます。
こちらもおたのしみに!
投稿者 orihanzo : 17:20
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